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2013年12月議会報告 NO.20

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明けまして おめでとう ございます 2014年 新春   市議会議員 なかしま満

12月定例市議会一般質問 ◎TPPからの即時撤退 ◎いじめ問題

12月議会

12月定例市議会は、12月4日から20日までの会期で開かれました。なかしま満議員が11日に行った一般質問の要旨を紹介します。

TPP参加による市の影響額 農産物で28億円の減少

 なかしま

 TPP(環太平洋連携協定)における、国民との約束を破る政府の態度についてどのように考えているのか。これまでの交渉の詳細な内容の情報公開を求めるとともに、交渉からの即時撤回を求めよ。

 TPP参加の影響額について、県や大学教員の作業チームが試算を発表している。南砺市における全農産物、コメの産出額と減少額、減少率はどれくらい見込まれるのか。

 産業競争力会議、農業分科会などの、経営安定対策や水田活用交付金・転作奨励金などの見直しについての見解はどうか。

TPP断固反対(JA福光)

TPP断固反対(JA福光)

  市 長

 南砺市においては、大きな影響が懸念され、重要5品目が関税撤廃の除外対象とすること、国民の食の安全・安心及び食料の安定生産をすること等プレない交渉を進め、進捗状況を広く国民に公開するなど、国民合意を意識して交渉に当るべきと考える。国益が守れない場合は勇気をもって撤退する決意で交渉をすすめるよう、農業団体と連携し、国に要請している。

 南砺市の農産物の生産額は概ね42億円程度で、28億円減少し、減少率は約40%、コメは、減収率は県と同様35%、生産額は概ね33億円で、減収額は18億円程度と推定される。

 「米の直接支払交付金」が現行の2分の1の7500円となり、平成29年までの時限措置となっている。農家にとって大変厳しい経営となるが、新たな支援策を活用し、これまでの農業所得が確保できるよう指導、助言に努めたい。農業経営に支障が出ないよう関係機関と連携を密にしながら、情報収集に努め、各地域での座談会で情報の提供や指導を行っていく。

 いじめ解決の条件整備を 市の対応はどうか 

 なかしま

 深刻化する「いじめ」をとめることは、日本社会の切実な問題であり、いじめの解決に取り組む条件整備が大切だ。教員の「多忙化」の解消、少人数学級、いじめを発見しやすい立場にある養護教諭・カウンセラーの増員、教員のいじめ問題についての研修の保障が必要だ。いじめ問題に対する基本的な考えはどうか。

 「いじめ防止対策推進法」が施行された。市の「いじめ防止対策基本方針検討委員会」の現状と今後の取り組みはどうか。

  高田教育長

 「いじめ」は、学校だけでなく地域社会の問題として切実に受け止め、児童生徒が楽しく学び、生きいきとした生活が送れるよう社会全体で支えるべき問題と考える。

 いじめが発見された場合は、被害者、加害者、そして傍観者がいれば傍観者、この3者指導が必要になってくる。

 教育委員会と小中学校の校長、教頭の代表により基本方針の事前準備をほぼ終えており、12月26日に第1回の検討委員会を開催する。その後パブリックコメントを実施し、2月上旬に基本方針(案)、3月には基本方針を決定し、必要な対策を講じていきたい。

 平成26年度からは、「南砺市いじめ問題対策連絡協議会」を設置し、社会全体で子どもの健全育成に取り組んでまいりたい。

 12月議会を振り返って            

 12月議会で「南砺市議会基本条例」が制定され、4月1日から施行される。6月議会で特別委員会が設置され、協議し9月に自治振興会と意見交換会、11月に市民説明会、そしてパブリックコメントを求めてきた。議会報告会の開催、一問一答方式、市長の反問権、広報公聴会の充実など、積極的な意義もある。前提に市民・議会・議員の権限を広げることがある。「仏作って魂入れず」とならないことが何よりも大切だ。

 

 新年度 PTA・市民の願い実る!!

平野部6中学校にクーラー設置

12月定例市議会本会議で、田中市長が新年度、市内平野部の6中学校に冷房装置を設置すると表明しました。設置されるのは城端、井波、井口、福野、福光、吉江の中学校の普通教室と特別支援教室です。平、利賀の2校は、当分の間、扇風機と網戸で対応するとしています。引き続き小学校への設置を求めていきます。

 3年前に請願書提出

 「南砺市の小中学校にクーラー設置を求める連絡会」では、3年前の平成23年夏に市内平野部の小中学校のPTA会長の賛同署名を添えて、市議会と市長に請願書を提出してきました。

 9月の市議会において、請願書が審議されましたが、担当の常任委員会では、「夏休みがある」「エコ・節電が言われている」「夏の暑さを体感することも大切」と全員がクーラー設置に反対しました。最終日の本会議における採決では、紹介議員の中島満議員となんと市民の会の1人が賛成しましたが、他の議員が反対し、不採択となりました。

 また、市長は「平成26年度までは、耐震化を最優先事業とし、耐震化100%になった時点で改めてその必要性について、学校や保護者の意見を参考に検討する」としていました。

昨年1162筆の署名提出

市長に署名を添えクーラー設置を要望(H25.8.8)

 連絡会では、昨年5月から改めて市民がクーラーの設置を望んでいることを伝えたいと、署名に取り組みました。そして8月、田中市長に住民から集めた1162筆の署名を添えて要望書を提出しました。

 市長は署名を受け取り、耐震化が確実に100%の目途が立った。クーラー設置を求める市民の感情も含め、2年前とは状況が違ってきている。前向きに検討したい旨の発言がありました。

1年前倒しで設置を決断

 市では、昨年夏に全中学校において教室内の温度と湿度を観測し、高校入試を控える中学生の学習環境を向上させたいと設置を決めました。

 現在学校の普通教室にクーラーが設置されている自治体は、滑川市・上市町・立山町・舟橋村で小中学校に、小矢部市で全中学校に設置されており、射水市も今年設置を予定しています。

 南砺市は1年前倒しで設置に踏み切り、10市で3番目となります。

 

 国土問題研究会 エクスカーション 利賀ダム建設予定地調査

ダムサイト説明板

  11月4日、国土問題研究会の専門家8名が利賀ダム建設予定地エクスカーションを行われました。利賀ダム本体建設の再検討を求める会からも、ひづめ弘子県議、なかしま満市議をふくめ6名が参加しました。

 国土研から参加されたのは、「利賀ダム計画の問題点に関する調査」で何回も調査や学習会に来ていただいた中川学事務局長(河川計画)、紺谷吉弘事務局次長(地質)、新川伸運営委員(河川工学)。今回新たに、上野理事長(河川工学)、奥西副理事長・前理事長(地形土壌災害)のほか、河川工学・土木・公共事業論の専門家のみなさんでした。

 一行は高岡駅を出発し、利賀ダムサイト右岸展望台で全体の状況を把握しました。説明板にはダムの長さ(堤頂長)232m、高さ(堤高)112mとなっており、数字が新たに貼ってありました。中川氏がそれを見て「ダム軸がズレ長さが違ってきたのではないか」と指摘されました。H19年7月以前のパンフレットを調べたところ、堤頂長290m、堤高110mとなっていました。

地すべり対策アンカー工

地すべり対策アンカー工

 また、上野氏は「流水の正常な機能を維持するための容量」を6220千㎥としているのはあまりにも過大すぎると指摘されました。

 その後、利賀(下村)で地すべり対策のアンカー工、大豆谷地区で郵便局近くの地すべりの状況を視察し、雄神橋近くと戸出地内の霞堤を視察しました。

 視察後、高岡市内で学習会が開かれました。利賀ダム計画の問題点の調査に一貫して取り組まれた中川事

霞堤(雄神橋左岸)

霞堤(雄神橋左岸)

務局長から、「利賀ダム計画の問題」について、「利賀ダムの治水効果を過大に装っていることの問題」、「利賀ダムが地すべり被害を拡大させる恐れが大きい」、「庄川の治水対策の提案」、「利賀ダムを中心とする庄川治水計画の問題」について報告がありました。

その後、調査を終えての専門家のみなさんの利賀ダム建設に関する議論が交わされました。 

 エクスカーション 研究者の集団によるフィールドワーク。野外調査。

 

 年金者組合 金沢支部 立野原監的壕を視察 なかしま満市議が同行・案内

 11月1日、年金者組合金沢支部の一行51名が、桜ケ池の丸山監的壕を見学されました。なかしま満市議が説明と案内をしました。

 

丸山監的壕

丸山監的壕

 明治29年に金沢第9師団が設置され、その射撃演習場として立野ケ原に設置されました。

 旧福光町のものは「目玉監的壕」と呼ばれ、昭和3年の構築。旧城端町のものは「丸山監的壕」と呼ばれ、昭和12年頃の構築です。

 また、旧東太美村役場の陸軍関係文書は、終戦時に焼却命令がでてもおかしくない書類が保管されているもので、その中の地図や概略図も配布し説明しました。

同時に文書の痛みが激しく、後世に残すためにもDVDに保存するよう求めていることを紹介しました。

市では監的壕の調査をするなど、指定に向け取り組んでいる事も話しました。

 

 

 「南砺市議会報告」2014年1月 No.20(→こちらをクリックすると紙面がご覧になれます)

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