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2014年6月市議会 一般質問

2014年6月定例市議会 一般質問

◎地方交付税の一本算定による減額

◎介護保険制度の見直しの問題点

 

14番(中島満議員) 私は、一問一答方式で、合併による地方交付税の一本算定による減額についてと介護保険に関しての2項目を質問いたします。 まず、合併算定替の終了に伴う地方交付税の減額についてであります。 そもそも合併算定替とは、合併自治体の普通交付税を合併後10年間は毎年度旧市町村ごとに合併しなかった場合の交付税を計算し、その合計額を保障するという仕組みです。その後11年目から5年間の激減緩和期間、9割、7割、5割、3割、1割を経て一本算定の額となります。これは、合併したからといってすぐに職員を減らすことができないなどのため、人件費等を一定期間保障することを主な目的とした合併促進措置であります。この合併算定替による加算額の全国の総額は、25年度で約9,500億円とされています。 南砺市を初め、いわゆる平成の大合併で合併した自治体が地方交付税の特例・合併算定替の影響の終了を迎えます。市では、27年度から5年間の激変緩和期間に入ります。交付税の算定替により、これがそのまま削減されると、合併自治体の財政運営が極めて厳しい局面になりかねません。 国が強引に市町村合併を押しつけた最大の狙いは、この地方交付税の削減にありました。昨年3月議会の常任委員会で、普通交付税の推移と市町村合併による影響額一覧をいただきました。合併算定替による普通交付税と臨時財政対策債の合計と、一般算定による普通交付税と臨時財政対策債の合計の差額、つまり合併による影響額の一覧表をいただきました。 平成17年度が24億7,000万円、18年度が26億6,000万円、19年度が23億4,000万円、そして20年度が29億3,000万円、21年度30億5,000万円、22年度34億円、23年度33億1,000万円、そして24年度38億1,000万円となっており、25年度は39億円とのことです。 そこで、まず、普通交付税の金額は大きく変わっていないにもかかわらず、影響額が合併時には25億円前後だったものが、20年度ごろから30億円前後、そして24年度ごろから39億円ほどにふえてきている。それはなぜなのかをお伺いします。

 

◎市長(田中幹夫) 中島議員の質問にお答えをいたします。 普通交付税の算定については、毎年策定の基礎となる単位費用が変更されるとともに、国の政策等により、算入項目自体に追加、変更が加えられるのが現状であります。 南砺市におきましては、そのことがここ近年、算定替に有利に作用し、議員ご指摘のとおり、算定後、合併算定替と一本算定の差が大きくなっております。これは事実でございます。 議員申されましたが、普通交付税が変わっていないということではなくて、変わっているのでございまして、そのことをこの後説明させていただきます。 まず、平成17年の普通交付税は121億円でございました。平成25年度の普通交付税は142億5,600万円ということで、21億5,600万円増額しておるのでございます。交付税総額がふえたことにより、合併算定替と一本算定の差も大きくなったと考えております。 どういうことで大きくふえたかというようなことを少し説明しますが、合併算定替えと一本算定の差が大きくなった要因、4つ今あると思っております。 まず、平成19年度に普通交付税の算定を抜本的に簡素化するため、経常経費、投資的経費に分けて算定していたものを一本化し、それにあわせて包括的算定経費が導入されました。その需要額の策定方法が、条件不利地域の対応として、合併後の行政一体化の経費の算入や、頑張る地方応援プログラムの算入を合併算定替により財源を確保された。要は、我々に有利に進んだということでございます。 2番目の理由ですけれども、平成20年から23年の4年間、これは景気対策といいますか、地方再生対策ということで算定項目が加わりました。地方税偏在を是正するための財源を活用して、地方が自主的に主体的に行う活性化施策を、特に財政の厳しい地点に重点配分されました。同様に、合併算定替による財源を確保することとされ、一本算定との差がさらに大きくなったと。これも南砺にとってはプラス側に動いたということでございます。 3番目の理由でございますが、平成21年度から雇用対策や地域資源を活用し地域の持久力などを高め、持続的な地域経営を目指す地域の実情に応じ事業実施できるよう雇用対策として地域資源活用臨時特例費が創設をされました。これがプラス側になったわけです。 4番目、さらに25年度、地域の元気づくり推進費が追加をされました。このように、いわゆる別枠加算、そして特例加算が積み重なって、合併算定替えと一本算定の影響額が大きくなったというふうに考えております。 そのことで、平成17年度に25億円程度と申し上げておりましたけれども、平成25年度の時点で39億にふえた理由でございます。

 

◆14番(中島満議員) ありがとうございました。 そもそも自民党政権が平成の大合併を進めた主な目的の一つが、地方財政の歳出削減にありました。しかし、このまま放置すれば、政府の言うとおりに合併したら財政危機になったと、全国の自治体から新たな批判が生まれて、地域の寂れなど、合併への不満や失望がさらに広がることが容易に想像されます。 また、一本算定による交付税の減額に対して、この間、合併自治体からは、地域コミュニティや防災の拠点としての旧庁舎を支所として残すなど、合併自治体特有の財政需要について、国に対して財源保障するよう求める声が上がっていました。 国は、今年度から3年間の順次激減緩和期間に入ることを受けて、交付税算定の見直しを行うこととしました。見直しは、合併自治体の旧市町村役場を支所とみなし、その経費を合併自治体の交付税の算定に反映し加算します。標準的な支所の経費として、所管区域人口8,000人で職員人件費及び維持管理費として1.7億円程度、旧市町村単位の地域振興関係経費と周辺部のコミュニティ維持や地域活性化、特産品振興などに要する経費として0.7億円程度とし、所要経費2億4,000万円と想定いたしております。 そして、人口と本所から距離で補正し、今年度から3年かけて3,400億円程度まで3分の1ずつ加算します。そして、支所の算定は合併算定替に加算されるのではなく、あくまでも一本算定に加算されるものであります。 このほか、合併自治体の人口密度等による財政需要の割り増しと、市町村の標準団体面積160平方キロの見直しも本年度中に検討し、来年度以降4年かけて見直すとしております。消防や保健福祉の出先などの経費が算定されますが、額は今後検討されるとしております。 5月7日の全員協議会の席で、今後の財政見通しについての説明がありました。シミュレーションの前提として、普通交付税については平成25年度算定に基づいた一本算定との差額を39億円と想定しています。そして、合併算定替の新方式分として27年度に1.9億円、以後5.7億円、9.5億円、13.3億円、17.1億円とし、32年度からは19億5,000万円としております。ちょうど一本算定の差額39億円の半分、19億5,000万円ということです。 そこで、この額の根拠であります。支所機能の経費、人口密度、面積など新方式での見直しの内訳をどのように試算しているのかを伺います。

 

◎市長(田中幹夫) 議員ご指摘のとおり、合併した自治体の旧市町村役場を支所とみなし、その経費を合併自治体の交付税の算定に反映し、一本算定に加算されるのは、今年度から3年間で措置されます。 ことし3月定例会の山本議員の質問でお答えしましたとおり、総務省の試算では、全国ベースで全国へ合併市町村が一本算定に完全移行した場合に、9,300億円が減額されるということとしております。 今回の支所に要する経費の算定により、3年間で3,400億円が措置されることから、標準的な合併市では、減少する額の36.5%が理論上新たに加算されることになります。 南砺市における平成25年度での一本算定との差額は約39億円、おっしゃるとおりでございますが、標準的な率で加算額を計算した場合、南砺市では14億2,000万円と試算しております。南砺市は4町4村の合併で、支所数も多く、加えて行政区域が広大なことから、人口補正、支所までの距離補正など、全国ベースよりも加算率が多くなると想定されますので、さらに加算額はふえることが予想されます。 また、それ以外にも合併により市町村の区域が拡大したことにより増加が見込まれる消防、保健、福祉サービスに要する経費を反映した人口密度等による需要の割り増しや、標準団体の面積を拡大する方向での見直しが国において現在検討されております。これに伴い、標準団体の公民館や消防の出張所等の施設数を見直し、単位費用に反映しようとするもので、南砺市にとっては交付税が増額する方向での検討になるということでございます。 この人口密度等による需要の割り増しと標準団体の面積の見直しは、平成27年度以降順次反映することとしております。 これらの交付税の見直しの具体的な算定内容、金額はまだ、実をいいますと、示されておりませんが、市では最終的に一本算定移行による影響額の半分程度の措置を期待しておるといいますか、いろんな情報を集めたところ、半分ぐらいになるのではないかということで財政見通しのシミュレーションを行ったものでございます。 ちなみに、総務省が、それぞれの地域を現場を見てこういったことを理解する、判断する材料として、南砺にも来ていただいておりまして、少し情報交換をさせていただきましたけれども、やはり合併して、この広大な面積、そしてさまざまな、当初予想できなかった行政需要というものがあるということは認識をしていただいておりますので、半分程度というふうになるのではないかなというふうに今は思っております。 今回の見直しの措置は、これは勘違いされるとあれなんですが、決して合併市町村に対してさらなる優遇措置あるいは支援措置を講ずるというものではなくて、あくまでも平成の大合併による市町村の姿が大きく変化したこと、また合併市町村において、合併時点では想定されなかった新たな需要が生じているということでございますので、普通交付税に今後反映されることを期待しております。現在もさまざまな要望活動等も含めてとり行っておるということでございます。

 

◆14番(中島満議員) ありがとうございました。 それと、地方交付税の、今、一本算定について、いま一つお伺いしたいと思います。 もちろん、市では、この厳しくなる財政状況を見据えて、合併10年後、そして16年目に向けて定員適正化計画を初め、行政改革に取り組んでこられました。 私は5年前の3月議会で、市の行政改革実施計画についても質問をいたしました。計画は18年度から22年度の5年間で、その進捗状況は広報なんとに毎年報告が載せられていました。5年間の取り組みを見た場合、事務事業の見直し、民間委託指定管理制度の推進、行政組織機構の見直し、財政の健全化、定数管理と人件費の適正化の5分野で5年間の累計が14億円、年平均で2億8,000万円となりますが、そのうち財政の健全化としての繰上償還で1億円、35%、人件費で1億4,000万円、50%、合わせると85%を占めています。この状況は、後期計画でもそう変わらないと思うわけであります。 5月の全協での今後の財政見通しで、歳出面での今後の対策としては、行政改革、公共施設の再編による経費の削減、繰上償還による将来負担の軽減を挙げていますが、これ以上の職員の削減はできないのであります。 市は、定員適正化計画で18年度から27年度までの10年間で職員数を17年度の職員848人から201人、24%の削減を図るとして、25年4月現在で170人の削減となり、計画以上の削減が進んでいるとしています。 しかし、単純に定員が適正化されていると見ることはできません。例えば、保育園職員についてであります。保育園の統合が進められ集約することにより、職員の配置が有効になることも考えられますが、反面、乳幼児保育、延長保育、休日保育、一時預かり保育、病後児保育など保育メニューの充実により、職員の基準が引き上がります。昨年の決算特別委員会でいただいた資料によりますと、平成20年度の正規の職員が152人だったのが、25年度には130人と32人削減されています。一方、嘱託臨時職員の数は常勤換算で20年度91人ですが、25年度148人と57人ふえています。全体では243人から278人へと35人ふえています。そして、臨時嘱託職員が全職員に占める割合は37%から53%にもふえております。もちろん、臨時職員の中には、個人として時間的な都合もあり、不規則な勤務を希望する人もあるかと思いますが、必要な数を募集して充足すべきであります。単純に1人当たりの人件費を職員数で割った場合、臨時職員の賃金は正規職員の3分1以下という状況にあります。定員の適正化の名のもとに、正規職員を臨時職員に置きかえるということがあってはならないと考えます。誇るならば、まさに量よりも質と考えますが、見解を伺います。

 

◎市長(田中幹夫) 定員適正化計画については、自民クラブの代表質問にもお答えしましたけれども、現在90%ということで、行き過ぎてはいなくて、ちょっとまた来年に向けていろいろと厳しい点もあるわけでございますが、計画どおり進めていこうということを答弁させていただいたところでございます。 業務の効率化、そして組織の見直し等も同時に進めておるところは行政職、一般職の中ではありますので、そういったことが特に保育園の職場の中でも統合というものがそういう組織の見直しということに当てはまるんだろうと思いますが、当然、保育園の統合を進めて集約化する、そして正規職員が減ってきておるというのが現実でございます。 そして、少し、これはそれぞれの市町村によって条件が違いますので、一様にこれがどうだこうだということはなかなか言えませんが、ほかの類似団体と比較をしますと、南砺市の職員数は現在も多い状況ということもご理解いただきたいというふうに思います。 類似団体の比較は、先ほども言いましたが、地理的な条件だとか民間の保育園だとか幼稚園の数、さまざまなことによって違いますので、単純比較ではありませんけれども、一つの指標として捉え、保育士の適正配置を検討していきたいと、このように思っておるところでございます。 保育所の正規職員数を5年前と比較すると、少子化や保育園の統合の中で減員となっている反面、臨時職員がふえてきておるということでございます。 これは、単純に臨時職員、嘱託職員と正規職員の率をいつも議員さんおっしゃいますが、内容も少し押さえておいていただきたいと思うんですね。南砺市では、休日保育とか病後児の保育、そしてマンツーマンの配置を余儀なくされる、特別な配慮や支援が必要な園児の方に特別保育等々、そういった多様化するサービスに積極的に取り組んでいると。その中で時間の融通のきく臨時の方の人数がふえてきておるということを、まずはご理解をいただきたいというふうに思います。 また、クラス担任等については、できる限り正規の職員を配置しておりますし、また、臨時職員の中にも、実をいいますと、元職員だった方々も多数、相当数ですけれどもいるということもご理解をいただきたいというふうに思います。何度も言いますが、単純な比較、単純な比率での比較では推し量れない部分というのがありますので、ご理解をいただきたいというふうに思います。 また、正規保育士の採用につきましては、定員適正化計画の達成に向け、本当に、実をいいますと厳しい状況でございますけれども、ここ数年は、退職者に対する新規保育士の採用比率は、事務系の一般職員の比率よりも多く採用させていただいております。特に、昨年は職員が不足するという状態も見受けられましたので、南砺市になって初めてでございます、2次募集もさせていただいて、人数を途中で計画からふやさせていただいたということもありました。 今後とも、入園児の動向、そして特別保育の需要等十分見きわめながら、必要な職員数の確保に努めますとともに、より一層の保育環境の充実に努めてまいりたいと考えております。 そして、正規、そして臨時、嘱託全ての皆さんがやりがいを持った保育環境、そして仕事環境というものも重要ですし、研修等のそういったソフト的なところにも配慮していかなければならないと思っておる次第でございます。よろしくお願いいたします。

 

◆14番(中島満議員) 今回の見直しは、合併自治体の財政運営に大きな影響を与えるものとして重要であります。それは、この間、合併算定がなくなり、一本算定になったら、このままでは財政が破綻するなどとして、行革や資金等へのため込みを進める一方で、住民の求める行政サービスの改善、拡充を控えるということもあったかと思います。 今回の支所の加算や面積の見直しも行われ、削減の幅が相当縮小することになります。市民の暮らしを守る施策を充実させるように要望をしておきたいと思います。 次に、第2項目の介護保険についてお伺いします。 介護保険は、第5の社会保険として2000年にスタートしました。介護保険法第1条では、要介護状態になっても、尊厳を保持し、その有する機能に応じた自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスにかかわる給付を行うとしております。 社会保障制度改革推進法は、介護保険制度について、介護サービスの範囲の適正化等による効率化及び重点化を図るとしております。改革のキーワードは適正化イコール範囲の縮小、効率化イコール費用の削減、重点化イコール対象の限定であります。 今回の介護保険制度の見直しは、介護の社会化の理念を完全に放棄し、公的給付を削り込んで、介護の責任を再び家族や地域に押しつける、いわば介護の自己責任化というべき方向を徹底させる内容でもあります。 具体的に挙げられているのは、さらなる給付削減、負担増を図る4つの切り捨てであります。1つは、予防給付の見直し、2つには特養の機能の重点化、3つには一定以上の所得者負担の見直しで、4つに補足給付の見直しであります。 そこで、幾つかお伺いします。 まず、要支援者が利用できた訪問介護やデイサービスなどの予防給付はどのように見直されるのかということであります。改正案は、要支援者が利用している予防給付サービス全体の6割を占める訪問介護、通所介護を現在の予防給付から切り離し、市町村が実施する事業に移行させるというものです。この見直しが実施されれば、要支援者の訪問介護、通所介護サービスが現在の内容水準から大きく縮小、後退することは避けられません。そして、その結果、要支援者本人、世帯の生活に深刻な支障がもたらされることは確実です。 また、新しい総合事業の利用料金が高額に設定されたり、追加で有料サービスが必要になることで費用負担がふえることになれば、利用を減らしたり、取りやめざるを得ない事態も生じます。そして、ボランティアの代替による専門職の切り捨てです。ヘルパーの生活援助は、単に掃除や調理をするものではありません。状態変化の早期発見と対処、リスクの回避、認知症への対応、利用者との時間をかけた関係づくり、信頼の構築や相談援助など、一連の家事を通じて生活を総合的に支える点で、その専門性があります。これをボランティアで代替することができないわけであります。まさに介護の専門性を真っ向から否定するものであります。 そして、事業所にとっては甚大な影響が生じます。小規模事業所では、新しい総合事業を受託できなかったり、受託しても、事業単価の切り下げによって収益が大幅に縮小することで、事業の存続そのものが困難になるおそれがあります。職員にとっては処遇条件の切り下げにつながり、場合によっては事業所の縮小、廃止によって失職することにもなりかねません。 市町村間格差の拡大も懸念されます。財政力やボランティアなどの事情により、サービスに大きな格差が生じることになります。介護保険という全国一本の制度であるにもかかわらず、住んでいる市町村によって受けられるサービスが異なるという不平等な事態が一層拡大することになりかねません。 そこで、1号被保険者数、認定者数、認定率、そして要支援1、2の認定者とサービスを受けている割合を伺います。そして、今ほど指摘しました要支援者が利用してきた訪問介護やデイサービスなどの予防給付における懸念についての考えをお伺いいたします。

 

◎地域包括医療・ケア局長(仲筋武智) まず、介護保険の質問の中の1号被保険者等の数につきましてお答え申し上げます。 平成26年5月末時点の南砺市の状況を申し上げます。 第1号被保険者数は1万8,235名、認定者数は3,319名、認定率は18.2%となっております。要支援1及び2の認定者数につきましては605名、うちサービスを受けておられる方の割合につきましては67.3%、407名であります。 また、要支援者に対するホームヘルプサービスとデイサービスを市町村事業に移管することにつきましては、要支援者は生活支援のニーズが高く、その内容についても配食や見守りなど多種多様であります。この需要に的確に応えていくためには、全国一律のサービス形態よりも、市町村が地元の実情に応じて効果的、効率的にサービス提供できる形態のほうがより望ましいと考えております。 今回の改正によりまして、多様なサービスがさまざまな方によって提供できるようになりますし、また、利用者はその中から選択できるようになりますので、議員ご指摘のようなご懸念は当たらないものと考えております。

 

◆14番(中島満議員) いま一つ伺いたいと思います。 要介護1、2の人の特別養護老人ホームへの入所についてであります。 改正案では、特養の入所対象は原則要介護3以上とする。ただし、やむを得ない事情がある場合は、特例的に要介護1、2の入所を認めるとしております。現在、特養に入所している要介護1、2の入居者の理由の6割が、介護者不在、介護困難、住居問題等、2割が認知症の周辺状況、その他の理由による判断力の低下、喪失という調査結果が示されております。 このやむを得ない事情については、幾つかの例示がされていますが、これらに該当するかどうかの判断をするのは、市町村の関与のもと、施設ごとに設置されている入所検討委員会で個々に判断するとしております。 重度の待機者ですら入所を申し込んでから1年待ち、2年待ちが常態化している現実があります。仮にやむを得ない事情があると認められても、すぐに入所できる保証はありません。そもそも特養そのものが絶対的に不足している中で、それを放置したまま、要介護1、2を特養の対象から押し出して、在宅の重度待機者と入れかえるという小手先の対応では、根本的な解決にならないことは明らかであります。 また、やむを得ない事情の解釈いかんによって、入所が実現するどころか、待機者リストそのものから除外されてしまう危険性があります。要介護1、2の入所の特例化の強行は、ひとり暮らし、老々世帯、認知症、低所得などさまざまな事情を抱え、行き場所、ついの住みかを確保できない軽度者を一層ふやすということになると思います。 この特養への入所を要介護3以上とすることに対しての見解を伺いたいと思います。

 

◎地域包括医療・ケア局長(仲筋武智) この見直しにつきましては、特別養護老人ホームを在宅生活が困難な中・重度の方を支える施設としての機能に重点化して、真に入所が必要な方に利用していただくと同時に、特別養護老人ホームの有する資源やノウハウを施設の中だけで活用するのではなく、特別養護老人ホームを地域の中でも有効活用し、重度になっても入所せずに地域が暮らしていくことができる体制づくりに貢献するという考え方に基づいて行われるものと承知しております。 いずれも地域包括ケアシステムの構築という大きな理念に沿った見直しであると認識しております。 市といたしましても、社会福祉法人の福寿会によります定期巡回サービスの実施などを通じまして、特別養護老人ホームは施設の機能を十分に発揮するとともに、地域における在宅サービス等のサービス拠点となるよう、従来にも増しまして取り組みを働きかけてまいりたいというふうに考えております。

 

◆14番(中島満議員) ありがとうございました。 相次ぐ介護保険制度の改悪の中で、保険あって介護なし、金の切れ目が介護の切れ目というべき深刻な事態が拡大しているわけであります。 介護保険は、現在の高齢者だけの問題ではありません。年間10万人を超える人が家族の介護のために離職、転職を余儀なくされている中で、今や現役世代も含めた国民的な課題であります。介護の自己責任化ではなくて、公的責任の発揮を前提にした真の介護の社会化こそが必要であるということを述べて、質問を終わります。

 

 

 

 

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