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3月議会 図書館・使用水量に見合った料金 

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日本共産党 なかしま満 南砺市議会報告 No.29 2016年4月

3月定例市議会一般質問 ◎「図書館」 ◎使用水量に見合った料金 

                        について質問しました。

 3月定例市議会は、2月29日から3月18日の会期で開かれました。なかしま満議員が7日に行った一般質問の要旨を紹介します。

議場

図書館を一箇所に集約する計画はない

なかしま 「公共施設等総合管理計画」と再編計画の説明資料での複合化施設に違いがあるのはなぜか。

 複合化しても面積に変更は出ても、全てはなくならない。将来的に中央図書館だけにしようとしているのか。

市長 市民アンケートでは今後も維持を望む意見が多くあり、全ての図書館機能を他の施設との複合化などにより、30年間維持する方針に変更した。

 将来的に図書館を1箇所に集約する計画にはなっていない。

なかしま 中央図書館は、他の図書館との関係において、県立図書館のような役割を果たしている。図書類購入費が段々引き下げられている理由は何か。

教育部長 25年度まで、中央図書館建設による面積増加に対応し、一時的に増額した。現在は元に戻し予算を維持している。市民1人当たりの図書購入費は311円と、県内9市平均の197円を大きく上回る。

 5館で重複する図書の購入は控え、県立図書館を介して相互貸し借りによりニーズに対応している。

図書館

中央図書館(福光)

なかしま 図書館を建て替える際、複合施設化に異を唱えるものではない。図書館には図書館司書が必要であり、図書サービスコーナーでは、利用者が激減している。

 合併で5館あり、市の職員1人当たりの人口、蔵書冊数、年間購入図書冊数、貸出冊数も県下で誇るべき状況にある。嘱託・臨時職員の雇用の継続安定、待遇改善を。

 また、図書館の指定管理者制度は、問題が多く、馴染まないと考えるが見解は。

教育部長 複合化した場合でも図書館機能を維持するので、当然司書の配置も継続

する。サービスコーナーの設置で十分と考えているわけではない。

 職員の資質向上や資料の充実に努め、親しまれる図書館に努力していく。嘱託・臨時職員の雇用の継続や賃金等の待遇も、できる限り改善に努めたい。

 全国3226の公共図書館のうち指定管理者制度が導入されているのは13・2%の426館です。県内では全く導入されていない。現時点でメリットは見出せない。

 市立図書館は、子どもから高齢者まで年間延べ30万人が集う貴重なコミュニティー施設となっている。サービスレベルを更に向上させ、愛される図書館であり続けるため、方向を見出していきたい。

基本水量の引き下げや 福祉措置で「弱者」に配慮を

なかしま 市民1人が1カ月間に使う水の量は約6・5トンです。仮に6トン使っても、料金は10トン分の1566円、それに下水道使用料を10㌧分1944円、合わせて3510円であり、年間に4万2120円の負担となる。10㌧未満の家庭は、高齢者の1人暮らし、若い単身者などが多い。結果として「弱者」に負担が転嫁される。2月4日、市長に400筆の署名を添え、要望書提が提出された。

松島浄水場

砺波広域圏事務組合水道事業所 松島浄水場

 市営住宅、民間賃貸住宅等に趣旨ビラとアンケート、署名を配布した。アンケート231通が返され、自由意見も多く寄せられた。公共料金である上下水道の負担を、基本水量の引き下げ、あるいは福祉措置として、使用量に見合ったものとせよ。

建設部長 人口減少等の影響で収益の増加が見込めない現在、基本水量を引き下げても、経営が悪化して使用料に跳ね返り、逆にサービスが低下することも懸念される。しかし少子高齢化社会を迎え、料金体系及び料金改定に取り組まねばならない。福祉措置としての減免は、大都市の一部であるが、市においては現時点で考えていない。

予算特別委員会 3月9日開催

いわゆる「下流老人」について 【生活保護】・【介護保険】

下流老人

「老人の貧困」についての著書

【下流老人】生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れのある高齢者。現在600万~700万人はいる。具体的指標として3つの「ない」①収入が著しく少「ない」②十分な貯蓄が「ない」③頼れる人間が「ない」《藤田孝典聖学院大学准教授の造語》

 ◎【生活保護】について

《中島議員》

 市民の暮らしの状況は、就学援助に表れている。生活保護に変化はない。家族意識だけでは説明しきれない。どう捉えているか。

《杉村民生部長》

 生活保護の適用は預貯金や生命保険の解約などが必要。就学援助は扶養義務者の前年度収入が基準であり、人数に大きな変化が表れにくいと思われる。

《中島議員》

 持ち家は処分しなくてもいいように緩和されてきた。十分市民に周知されているか。また、医療や介護の費用に限っての支給についてはどうか。

《杉村民生部長》

 生活保護が適用されても年金等の収入があれば生活扶助費は支給されず、必要により医療費扶助や介護扶助のみが適用される。

  生活保護・就学援助の推移  
区分 生活保護(年度平均) 就学援助(準要保護者数)
世帯数 人員 保護率 小学校 中学校 小・中 計
H17年度 48 62 1.05% 57 33 90
H18年度 40 48 0.84% 86 42 128
H19年度 36 42 0.73% 107 59 166
H20年度 34 40 0.70% 109 70 179
H21年度 34 42 0.76% 128 84 212
H22年度 38 50 0.91% 108 90 198
H23年度 41 53 0.98% 115 89 204
H24年度 43 55 1.02% 137 89 226
H25年度 48 61 1.16% 128 95 223
H26年度 48 63 1.21% 150 92 242
H28.1末 44 57        

◎【介護保険】について

《中島議員》

 南砺市の介護保険料納入状況、滞納の状況をどう捉えているか。

《森田地域包括医療局長》

 滞納は65歳以上の年金から差し引く特別徴収の第1号被保険者で約1%。65歳に達する年度は普通徴収なので、納付忘れ等が大部分を占める。貧富の差より、徴収方法の違いが大きい。

《中島議員》

 介護サービスは限界まで切り詰める。サービスの利用状況はどうか。

《森田局長》

 認定者のうち在宅サービス利用者は65%、施設サービス利用者は22%。サービスを利用しない中には、入院している人、利用しないが認定を受けた人、状態が改善し中止した人が含まれる。経済的理由での抑制は現在ない。

在宅サービスの利用状況 H27.12
要介護度 認定者数 利用者数 利用割合
要支援1 290 156 53.8
要支援2 286 226 79.0
要介護1 683 554 81.1
要介護2 706 583 82.6
要介護3 540 367 68.0
要介護4 444 220 49.5
要介護5 471 129 27.4
3,420 2,235 65.4

 

要求し、新年度に実現しました。

中学3年生まで医療費完全無料化

 子どもの医療費無料制度は、合併時(H16)には未就学児まで無料となっており、県下の先進でした。20年10月からは小学6年生まで無料としましたが、その後5年間一歩も進みませんでした。

 25年に中学3年生までの入院費のみが無料化され、26年10月に中学生の通院費のみが1割負担で、窓口で一旦支払う償還払いとなりました。

 今年度からは中3までの保護者負担を廃止して全額助成し、窓口無料化(現物対応)となりました。

 国保税1人1万4千円余引き下げ

 国民健康保険税が1人当たり平均1万4194円引き下げられます。年間納税額が13・32%減の9万2350円となります。

 医療分では、所得割7・65%から6・40%、1人当たりの均等割が2万9600円から2万5500円、1世帯当たりの平等割が2万3500円から1万9700円になります。

 引き下げの要因としては、前期高齢者(65~74歳)の診療報酬の減額、24年度からの税の引き上げと一般会計からの繰り入れ、27年度からの国の低所得者対策の財政支援の拡充です。

 財政調整基金が27年度末には7億円を超し、3億3000万円を残し28・29年度で基金の取り崩しもはかられます。

使用水量に見合った料金を求める連絡会

400名の署名を添えて 市長に要望書を提出

 2月4日、使用水量に見合った料金を求める連絡会(代表年金者組合・雨野勇夫、新日本婦人の会・中川真由美)は田中市長に「使用水量に見合った料金を求める要望書」を、400名の署名を添えて提出しました。

 市長の都合が付かず、福光庁舎で大西建設部長、荒井上下水道課長が対応し意見交換しました。なお、なかしま満市議も同席しました。

水問題要請 電気料金や電話料金などは、基本料金と使用量に応じた料金の合計となっており、節約すれば直接使用料金が下がります。

 連絡会ではせめて公共料金である上下水道の負担は、使用量に見合ったものになることを求めて要望しました。

 当局からは、「高齢者の1人暮らしなどの負担が重いことは承知しており、『弱者』に配慮した制度を検討している」とのことでした。

 県下では富山市と砺波市が、基本水量制でなく、基本料金制を採用しており、10トン未満の利用者にも配慮したものとなっており参考になります。

 署名用紙には、5名分あったので、家族だけでなく、知人の署名も集めて送られたものもありました。

 署名と同時に配布したアンケートには多くの意見が寄せられました。意見には水道問題全体に関する思いもあり、住民の声を聞く良い機会となりました。

アンケート集計  
アンケート数 署名数 意見
231 400 68
●あなたのお住まいは    
  市営住宅 民間住宅 持ち家
  37 9 167 213
  17% 4% 79% 100%
●あなたの世帯は        
  高齢者1人 高齢者2人 2人 単身 3人以上
  73 55 29 14 40 211
  34% 26% 14% 7% 19% 100%
●1か月に使う水道量について
  知っている 知らない
  142 69 211
  67% 33% 100%
●知っている方・何トン使いますか
  10㌧未満 10㌧以上
  68 63 131
  52% 48% 100%
●水道は10㌧まで同一料金について
  知っている 知らない
  121 86 207
  58% 42% 100%
●下水道は上水道の使用量と同じと
  知っている 知らない
  149 66 215
  69% 31% 100%
●使用量に見合った料金とすることに
  そう思う 必要なし
  186 5 191
  97% 3% 100%
●見合った料金とするには(複数可)
  基本水量 福祉措置
  を下げる で減免
  136 63 199
  68% 32% 100%
※ 無回答は、集計から除く

 

 3月議会を振り返って

 3月議会では新年度予算が審議される。当局は「財源が無い」「無い袖は振れない」と拒むが、市民から寄せられた新しい施策を盛り込む。

 合併10年後から地方交付税が段階的に削減される。合併市からの批判もあり削減額が見直しされ、南砺市は半分の14億円余りと試算されるまでになった。職員の削減(201人)、「行財政改革」、繰上償還による公債費比率の改善に努めてきた。無駄遣いは許されないが、見直された10数億円の中から市民の暮らしに回すことは可能だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎【生活保護】について

《中島議員》

市民の暮らしの状況は、就学援助に表れている。生活保護に変化はない。家族意識だけでは説明しきれない。どう捉えているか。

《杉村民生部長》

 生活保護の適用は預貯金や生命保険の解約などが必要。就学援助は扶養義務者の前年度収入が基準であり、人数に大きな変化が表れにくいと思われる。

《中島議員》

持ち家は処分しなくても

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いいように緩和されてきた。十分市民に周知されているか。また、医療や介護の費用に限っての支給についてはどうか。

《杉村民生部長》

生活保護が適用されても年金等の収入があれば生活扶助費は支給されず、必要により医療費扶助や介護扶助のみが適用される。

◎【介護保険】について

《中島議員》

南砺市の介護保険料納入状況、滞納の状況をどう捉えているか。

 

《森田地域包括医療局長》

滞納は65歳以上の年金から差し引く特別徴収の第1号被保険者で約1%。65歳に達する年度は普通徴収なので、納付忘れ等が大部分を占める。貧富の差より、徴収方法の違いが大きい。

《中島議員》

介護サービスは限界まで切り詰める。サービスの利

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

用状況はどうか。

《森田局長》

認定者のうち在宅サービス利用者は65%、施設サービス利用者は22%。サービスを利用しない中には、入院している人、利用しないが認定を受けた人、状態が改善し中止した人が含まれる。経済的理由での抑制は現在ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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