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読者ニュース2013.11.3 NO,139

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安倍政権見直し案  介護保険制度崩壊

砺波地方介護保険組合

砺波地方介護保険組合

 創設から13年を迎えた介護保険。安倍政権が進める制度見直しの具体的な内容が出そろいました。社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の介護保険部会で厚労省が示した案をみると―。

 

要支援は対象外 150万人を締め出す

 現在、「要支援1、2」と認定された要支援者と、「要介護1~5」と認定された要介護者は、訪問介護や通所介護などの保険給付を受けることができます。このうち、要支援者150万人を保険給付(予防給付)の対象から外して、市町村任せの事業に移す、というのが改悪案の最大の柱です。

 「受け皿」とされる地域支援事業には、サービスの質や内容について全国一律の基準がなく、市町村の裁量に委ねられる見込みです。これまで通りに支援を受けられる保証は全くありません。

特養 中重度のみ  行き場失う高齢者ら

特別養護老人ホームきらら

特別養護老人ホームきらら(城端地域)

 特別養護老人ホームに入所できる人は、「要介護3」以上に限定し、要介護1と2の人は入れなくなります。厚労省は「中重度を支える施設に重点化」といいますが、入居者47万人のうち要介護1、2の人は5・5万人と1割以上で、介護や医療を受けられない高齢者を生み出します。

 特養ホームの代わりに厚労省が力を入れる「サービス付き高齢者向け住宅」は、介護施設ではない上に家賃、食費など20万円程度を負担できる人に限られます。

 在宅サービスも、デイサービス(通所介護)を絞り込む考えで、特養ホームから締め出された高齢者の受け皿はありません。

利用料が2倍に  居住・食費補助の廃止も

 介護保険の利用料は制度開始以来1割ですが、一定以上の所得があれば2割に引き上げます。基準は、年金収入280万円から290万円のいずれか(夫婦なら359万円か369万円)。65歳以上の約3000万人の2割程度が対象です。

 在宅サービスの利用者は、軒並み2倍に跳ね上がります。特別養護老人ホーム利用者で月7千円~1万5千円もの負担増になります。

 特別養護老人ホームなどの入所者には、住民税非課税の場合、居住費や食費を軽減する「補足給付」があります。ところが、預貯金(単身で1千万円、夫婦で2千万円)があれば支給されなくなります。自宅など2千万円以上の不動産がある場合も支給されません。不動産を担保に貸し付けを行い、死後に売却して回収する仕組みまで導入します。介護保険サービスを受けたければ、預貯金も自宅も洗いざらい吐き出せ―これが厚労省の考え方です。

  南砺市の利用者数     (H25年3月末)

      要支援1 在宅 194人  要支援2 在宅 226

      要介護1 施設  32人  要介護2 施設 78人

           

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