3月定例市議会 予算特別委員会
利賀ダムの問題点
本体工事が中止になれば、道路は30年も早く通行できる
3月定例市議会の予算特別委員会(全議員で構成)は、11日に開かれました。一人30分の持ち時間で7人が一問一答方式で質問しました。なかしま満議員は「利賀ダムの問題点」について質問しました。その要旨を紹介します。
《中島議員》
利賀ダムの堤高112m、堤頂長232mだが、以前は110m、290mだった。いつから、何故違ってきたのか。
《浦田利賀ダム対策室長》
平成21年3月の基本計画の変更で見直しになった。工事と並行して各種調査が実施され、総合的に判断しながら事業が進められる。
《中島議員》
「整備計画(案)骨子の説明」で、利賀ダムの効果を基本計画(基本高水6500㎥/S)の効果をのせ、ダムの効果を過大に装っている。水位低下効果は、下流へいくほど小さくなるのが一般的だが、基本計画では万葉線で45cm、雄神で31cmをどう考えるか。
《浦田対策室長》
当該地点の断面や流速などの影響により効果量が異なる。河床勾配の緩い万葉線地点では流速が遅いため、水位低下効果が雄神より大きくなっていると聞く。
《中島議員》
整備計画では、雄神で10cm、万葉線で8cmとなっている。
《中島議員》
総事業費が1150億円で、24年度末事業費ベースで32・8%。ダムの完成を34年としているが、工事用道路が完成するのは何年とみているのか。
ダム本体工事が完成しなければ、工事用道路を一般住民は利用できないのか。予算通りの金額で完成するとして、毎年20億円ベースならば、今後35年から40年かかることになる。仮に本体工事が中止となれば30年間も早く通行できることになるのではないか。
《浦田対策室長》
利賀バイパスの供用時期は、国交省と県が協議し決まるが、市としては豪雪や災害等で利賀地域が孤立になる恐れがある場合、緊急車輌の通行に配慮できないかダム事務所及び県にお願いする考えだ。
《中島議員》
ダムの湛水により、地すべりに影響がないか、十分な調査や対策を県に抜かりなく要望せよ。
《浦田対策室長》
市としては、調査は慎重かつ十分に実施してもらいたいと考え、市民の安全を担う立場から、万全をとるよう強く要望している。