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読者ニュース2014年6月15日NO.154

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講演と見学のつどい 南砺市史跡 立野原監的壕

 6月7日、南砺市平和委員会(三宅秀正代表)は「南砺市史跡・立野原監的壕―講演と見学のつどい」を市内城端地域のJAなんと東部支店で開きました。

監的壕 講演と見学のつどい

 初めに中島満南砺市議が、「指定にむけての取り組み」について報告しました。

 4月9日南砺市教育委員会は、旧陸軍演習場だった福光・城端地域の立野原に残る監的壕2基を市文化財(史跡)に指定しました。

 文化財の指定を目指しては、2010年6月議会で市長が「南砺市平和都市宣言」をしたのを受け、市の平和委員会が史跡指定の要望書を出し、議会での一般質問や毎年の予算要求でも求めてきました。

 また、市の中央図書館に「旧東太美村役場陸軍関係文書」が保存されており、監的壕だけでの指定が難しければ、この文書とセットでするのも一つの方法ではないかと識者から聞き、何回かにわたり藤本氏らの協力のもと、文書調査も行ってきました。

この文書はきちんと整理され、旧東太美村の公文書に相当するもので、普通なら終戦時に焼却命令が出されておかしくない内容のもので、11冊に及びます。

 なお、南砺市となってから初めての文化財指定であり、昭和期の「戦跡」の文化財指定は、県内でも初めてのものです。

 続いて、高岡市在住の藤本一夫氏が「旧東太美村役場 立野原陸軍砲兵演習場関係文書から」と題して講演を行いました。

 藤本氏は、軍隊の始まりや戦前の状況を述べ、資料として配布された陸軍からの通牒や村長が演習場の管理委員長に出した嘆願書を分かりやすく説明し、軍の横暴、村長のへりくだった姿勢を述べられました。 

  講演の後、意見交換が行われ、年配者からは戦前の演習の状況や思い出が語られました。

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目玉監的壕(福光地域)

 

丸山監的壕

丸山監的壕(城端地域)

その後、監的壕を見学しました。監的壕は立野原に2基現存し、旧福光町にあるのを「目玉監的壕」、旧城端町の桜ケ池近くにあるのを「丸山監的壕」と呼ばれています。

 監的壕は苛酷な歴史を追体験できる貴重な遺構であり、後世に引き継ぐべき近代遺産です。平和を希求するシンボルとして長く保存したいものです。

 

6月議会一般会計補正予算 58万円

 6月定例市議会に提案された一般会計補正予算(第1号)の、文化財保護費に58万円の委託料があります。

補正理由は、新指定文化財(史跡)立野原「監的壕」2基は、経年劣化が進み早急に保存修理が必要な状態にあるので、現状把握の現地調査を行い、最適な保存修理方法を検討するための保存修理調査委託料です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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