講演と見学のつどい 南砺市史跡 立野原監的壕
6月7日、南砺市平和委員会(三宅秀正代表)は「南砺市史跡・立野原監的壕―講演と見学のつどい」を市内城端地域のJAなんと東部支店で開きました。
初めに中島満南砺市議が、「指定にむけての取り組み」について報告しました。
4月9日南砺市教育委員会は、旧陸軍演習場だった福光・城端地域の立野原に残る監的壕2基を市文化財(史跡)に指定しました。
文化財の指定を目指しては、2010年6月の「南砺市平和都市宣言」を受け、市の平和委員会が史跡指定の要望書を出し、議会での一般質問や毎年の予算要求でも求めてきました。
また、市の中央図書館に「旧東太美村役場陸軍関係文書」が保存されており、何回かにわたり藤本氏らの協力のもと、文書調査も行ってきました。
なお、南砺市となってから初めての文化財指定であり、昭和期の「戦跡」の文化財指定は、県内でも初めてのものです。
続いて、高岡市在住の藤本一夫氏が「旧東太美村役場 立野原陸軍砲兵演習場関係文書から」と題して講演を行いました。
藤本氏は、軍隊の始まりや戦前の状況を述べ、資料として配布された陸軍からの通牒や村長が演習場の管理委員長に出した嘆願書を分かりやすく説明し、軍の横暴、村長のへりくだった姿勢を述べられました。
講演の後、意見交換が行われ、年配者からは戦前の演習の状況や思い出が語られました。
その後、監的壕を見学しました。監的壕は立野原に2基現存し、旧福光町にあるのを「目玉監的壕」、旧城端町の桜ケ池近くにあるのを「丸山監的壕」と呼ばれています。
監的壕は苛酷な歴史を追体験できる貴重な遺構であり、後世に引き継ぐべき近代遺産です。平和を希求するシンボルとして長く保存したいものです。
また、6月市議会に補正予算で、文化財保護費58万円の委託料が提案されました。監的壕の経年劣化が進み早急に保存修理が必要で、現状把握の現地調査を行い、最適な保存修理方法を検討するための保存修理調査委託料です。
なかしま満 6月議会報告 地方交付税の一本算定による減額
介護保険について質問
はじめて一問一答方式で質問
6月定例市議会は、6月6日から24日までの会期で開かれました。一般質問は12日と13日に行われ、今回からこれまでの一括質問一括答弁方式、または一問一答方式の選択で行われました。中島満議員は12日一問一答方式で行いました。
中島 算定見直しで影響額が半分になる根拠は
《中島議員》
合併による地方交付税の一本算定による影響額が合併時で25億円前後だったのが、25年度には39億円にも増えた理由は何か。
《田中市長》
普通交付税の算定は、毎年基礎となる単位費用が変更されるとともに、国の政策などにより項目自体に追加・変更が加えられる。南砺市では近年算定替えが有利に作用しており、差が大きくなってきている。別枠加算、特例加算が積み重なり影響額が大きくなったと考えられる。
《中島議員》
合併算定替えによる加算額の全国の総額は約9500億円である。国は3年かけて3400億円の交付税算定の見直しを行う。市では19億5千万円の影響額になるとしている。支所機能の経費、人口密度、面積など、新方式の内訳の試算はどれだけか。
《田中市長》
標準的な合併市では、減少額の36・5%が理論上新たに加算される。南砺市では14億2千万円と試算される。市は支所数も多く、行政区域が広大、人口補正、支所までの距離補正など、全国ベースよりも加算率が多く想定される。具体的な算定内容、金額は示されていないが、影響額の半分程度の措置を期待し、シミュレーションを行った。
《中島議員》
厳しくなる財政状況を見据え、定員適正化計画など、職員数は計画以上に削減が進んでいるが、正規職員を臨時職員に置き換えてはならないと考えるが見解は。
《田中市長》
保育園ではクラス担任等は、できる限り正規職員を配置している。臨時職員の中には退職した元職員も相当数いる。比率だけで保育の質は推し量れない。
正規保育士の新規採用比率は、事務系一般職を上回っている。今後とも必要な職員数の確保に努める。
中島 要支援者排除、特養「要介護3」以上について
《中島議員》
介護保険制度の見直しにより、要支援者が利用してきた訪問介護やデイサービスなどの予防給付における懸念についての考えはどうか。また、特養への入所を「要介護3」以上とすることへの見解を伺う。
《仲筋地域包括医療・ケア局長》
要支援者に対するサービスを市町村事業に移行するのは、ニーズが多種多様であり、全国一律のサービス形態よりも、地元の実情に応じたサービスを提供できる形態がのぞましく、懸念は当らないと考える。
特養を「住宅生活が困難な中・重度の方を支える施設としての機能に重点化」し、真に入所が必要な方に利用していただくという考えに基づいている。
袴腰 「アベノミクスはアベコベミクス」「アベノミクスは安倍のミス」「アベノミクスはアベノリスク」▼「三本の矢」は①量的金融緩和策・日銀による大量の資金供給→バブル化→的に届かぬ矢。②機動的財政出動・10兆円規模の公共事業バラマキ→財政悪化→的をかすめる矢。③成長戦略・世界で一番企業が活動しやすい国→企業天国→的を外れる矢▼「アベノミクス→デフレ不況打開→消費税増税実施」の三段論法の最終目標は、あくまで「消費税増税実施」におかれた。「デフレ不況打開」は単なる手段(=通過点)にされた▼そして「デフレ不況打開」を「デフレ克服」にすりかえ、「デフレ状況」つまり物価下落だけを問題にするトリックを使った。(二宮厚美著「安倍政権の末路」旬報社刊)