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2015年3月議会報告NO.25

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2015年3月定例市議会 一般質問

志賀原発 ◎再稼働 ◎活断層 ◎防災・避難訓練

            について質問しました。

 3月定例市議会は、2月27日から3月19日までの会期で開かれました。

 なかしま満議員が9日に行った一般質問の要旨を紹介します。

 福井地裁の歴史的判決 北電と権限持つ安全協定を

なかしま

  昨年5月21日、福井地方裁判所は、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働差し止め訴訟で、2基について「運転してはならない」と言い渡した。歴史的な判決と思うが、市長の受け止めはどうか。

 北陸電力は8月12日、原子力規制委員会に志賀原発2号機の安全審査を申請した。敷地内の活断層について結論も出ていないのに、再稼働へ向けた申請は安全無視もはなはだしい。隣接する県として、立地県並みの権利を持つ安全協定の早期締結と、再稼働を急ぐ姿勢に厳しく抗議せよ。

市長

 この判決は、地元住民と関西電力との訴訟に関するものであり、また、1審の判断であることから、今後上級審の審理もあり、発言することは差し控えたい。

 適合性審査は国において、専門家による様々な科学的な調査・分析、十分な検証等を行った上で総合的に判断いただきたい。

 活断層の有無は、原発の重要な問題であり、責任を持って、丁寧に説明いただきたい。引き続き、立地県と同等の安全を確保できる協定の締結を希望する。

 富来川南岸断層は活断層 北電に科学的調査要望せよ

海食ノッチ・波食台

海食ノッチ(能登金剛・厳門)

 

なかしま 

 原発の北約9㎞にある富来川南岸断層が活動すれば、原発直下の断層「S―1断層」も連動して動き、原子炉建屋などに深刻な影響をもたらす。

 富来川南岸断層は、約13~12万年前以降に動いた活断層である。海成段丘は原発周辺で標高20mほどであるのに北に向かって高くなり、北5kmで50mとなり、富来川北岸で20mと急に低くなる。

 また能登金剛・厳門などの、波食作用や海水の溶解作用による海食ノッチの高度変化も、海成段丘の高度変化と共通した結果を示している。これも富来川南岸断層が過去に何回も動いたことの証明である。

 北陸電力は昨年7月に活断層調査を終えたとしているが、到底科学的に行ったとはいえない。北電に活断層を科学的に信頼にる調査をするよう要望せよ。       

 総務部長  

 原発は安全が第一であり、国の新規制基準では、原子炉建屋等の重要施設は、活断層の露頭がない地盤に設置するとされている。活断層の有無は重要事項である。

 北陸電力は、国の破砕帯、活断層の審査にしっかりと対応し、丁寧にわかりやすく説明するとともに、国の審査や指摘に対して真摯に対応していただきたい。

 防災訓練は実効性がない 再稼働するなと主張せよ

なかしま 

 能登半島の上空は、1年を通じて西風が吹いている。シビアアクシデントが起こって大量の放射性物質が漏れ出せば、西風に乗って、遠方まで飛ばされる。

 昨年11月2日、3日国が主催した原子力総合防災訓練がおこなわれた。防災訓練は実効性が必要である。訓練は30㎞圏内に17万人暮らしているが、参加者は740人では実効性がないではないか。

 防災訓練について専門家はさまざまな問題点を指摘している。訓練で住民の安全は確保できない。再稼働するなと主張せよ。

総務部長

 訓練はあくまで訓練である。事前に避難計画や原子力防災の基礎知識を周知する住民説明会を実施し、一定の確認ができたことは重要と考える。訓練は、継続されることにより課題の解決になると考える。

 

 3月定例市議会の予算特別委員会(全議員で構成)では、11人が1人30分の持ち時間で一問一答方式で質問しました。

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 基本水量の引き下げを 

    使用料 水1㌧3,510円也 

《中島議員》

 広域圏(水道企業団)からの原水単価は、48円60銭とのことだが、今の状況から引き下げの余地はあるのか。また、広域圏全体での水道事業の現状はどうか。

《大西建設部長》

 決算では近年若干の黒字であるが、今年度より耐震施設の建設が始まる。現時点での給水単価見直しは答えられる時期ではない。

《中島議員》

 25年度の資料によると、家庭用(13・20mm)の給水量は1戸当たり月20㌧、1人当たり6・5㌧となる。給水量に単価(152円20銭)をかけた金額より、給水収益が2500万円程多い。つまり16万2000㌧分が使っていないのに料金を払っていることになるのではないか。

《建設部長》

 水量差は、指摘のとおり基本水量制をとっている表れである。

《中島議員》

 お年寄り世帯を対象に考えていたが、個人事務所の所有者や若い人が集合住宅や市営住宅に入っても該当する。

 町内の公民館でも、月1㌧使用しても上水道1566円、下水道1944円、合計3510円となる。仮に、基本水量を5㌧とすれば、年間2万1060円の軽減になる。

 全く使ってもいないのに負担を強いることとなっている。基本水量を変えるか、別のやり方があるかも含めて検討せよ。

《建設部長》

 これ以上値下げをしたら最終的には使用料に跳ね返る。今後、県内外の状況を注視し、現時点での基本水量を見直す考えはない。

 ごみ袋手数料 根拠は何か? 

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《中島議員》

 これまでの「ごみ袋手数料」が「ごみ処理手数料」になったが、市民が負担している手数料はなにか。

《長澤市長政策室長》

 ごみ袋は小売店では1枚20円で販売し、ごみ袋の代金6・78円、取扱手数料として販売店に6・17円、残り7・05円が市の収入になり、ごみ処理費に充当してる。

《中島議員》

 手数料は、「特定の者」に対して徴収するものだが、収集していない地域はあるのか。また「燃えるごみ専用」が20円で、プラスチックが10円なのはなぜか。

《市長政策室長》

 冬期間休止しているところはあるが、基本的に収集しない地域はない。プラスチック袋は資源回収を推進する観点から半額の10円としている。

 日本科学者会議シンポジウム

賀原発周辺活断層 現地調査

 昨年8月、日本科学者会議主催の「第35回原子力発電問題全国シンポジウム」が金沢市で開かれました。2日目午後には、富来川南岸断層の活動により形成された地形や海岸の断層群などを現地視察しました。千里浜で葉理の観察、厳門では海成砂層、海食ノッチ、波食台を観察しました。 

海成砂層(標高38m)

海成砂層(標高38m)

 

 海面の高さが一定の間安定していると、その海面に対応した地形が形成されます。平坦な段丘面と急な階段状の地形が形成され、これを海成段丘と呼びます。

 約13~12万年前の最終間氷期最盛期に形成された海成段丘は各地で普遍的に見られ、M1面と呼ばれます。

 富来川の南の海岸沿いに分布する海成中位段丘は、原子力発電所敷地周辺から明らかに北に向かって高くなる傾向を示し、富来川の北岸で急に低くなっています。富来川南岸断層が少なくとも13万~12万年前の最終間氷期最盛期以降に活動した可能性が高いことを示しています。

 巌門では、広いベンチ(高さは約1m)が発達しており、3段の海食ノッチが認められます。最も高いノッチは9・3m、2番目は7・7m、下段は5・5mで、それぞれのノッチの前面には、狭いけれどもベンチが認められます。

 海食ノッチの高度変化はいずれも、志賀原発周辺から富来川の南に向かって高度を上げ、富来川の北で一転して高度を下げます。海成段丘の高度変化と共通した結果を示しています。

 このことを最も合理的に説明するのは、富来川南岸断層の活動に伴う地殻変動ということです。

 葉理…波打ち際で磁鉄鉱などの密度の高い重鉱物が堆積しできるもので、この地層が波打ち際で形成されたことを明白に示す。

海食ノッチ…海食窪ともいい、波食作用や海水の溶解作用によって海食崖の下部にできるくぼみ。

ベンチ(波食棚または波食台ともいう)…主に潮間帯(満潮線と干潮線の間の地帯で、1日のうちに陸上になったり海中になったりする部分)にある平坦な台地。

 3月議会を振り返って

 暴走する安倍政権のもとで、地方自治体は住民の暮らしを守る「防波堤」、平和を守る「砦」の役割を果たさねばならない。

 子育て支援の典型は、子どもの医療費無料化の拡大です。他の施策において先進的なものが多くあっても、帳消しになりかねない。

 昨年平野部の中学校にクーラーが設置された。新聞報道では今後3市で予定している。「たかが1年、されど1年」前倒しで設置した意義は大きい。立野原監的壕に予算がついた。戦後70年、長く後世に残したい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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