民報城端 2016年10月 NO.439
にかしま満 9月議会報告 利賀ダム建設事業の検証
◎地すべり対策 ◎予算確保の見込み ◎工事用道路の通行への配慮 など
9月定例市議会は、8月29日から9月15日までの会期で開かれ、一般質問は5日と6日に行われました。中島満議員が5日に行った要旨を紹介します。
検証作業者は公正か?
《なかしま議員》
6月5日、第4回「検討の場」に「利賀ダム建設事業の検証に係る検討報告書(素案)」が発表された。6月17・18日砺波市、高岡市で「住民から意見を聴く場」、21日富山市で「学識経験者から意見を聴く場」が開催された。砺波市では賛否それぞれ4名だったが、学識者の意見は11名すべてが賛成者だった。つまり検証作業に反対の有識者を入れず、不公正な構成だが、どう考えるか。
《上坂ふるさと整備部長》
科学的合理性等の確保を図るため学識経験を有する者から意見を聴くとされており、庄川水系河川整備計画の策定の際の流域懇談会の委員に加え、現在、庄川で河川の調査、計画、管理の技術的な助言をいただいている3名を加え実施したと伺っている。
地すべり対策は十分か?
《なかしま議員》
「検討の場」に配布された資料は、報告書(素案)の330ページを含め、全体で460ページあるが、地すべりについて2ページしかない。対策地区が4カ所から7カ所になっているが、事業費は93億円から97億2千万円にすぎない。それぞれの事業費はどれだ
けか。またこれで十分と考えているのか。
《ふるさと整備部長》
技術指針(案)(H21年7月)に基づき、調査及び再検討が十分なされた結果、対策箇所が4地区から7地区に変更となり、対策工は最新の知見に基づき十分な検討がなされたと聞く。
総事業費増えたが事業量では?
《なかしま議員》
総事業費が1150億円から1276億円となった。進捗率は事業費ベースで33・.8%になるが、事業量でも34%進んでいるのか。
《ふるさと整備部長》
「検討報告書」に、予算執行状況、用地取得、家屋移転、付替道路整備、工事用道路、ダム本体及び関連工事の進捗状況が記載されているが、事業全体をひとくくりに示すことは難しいと聞いている。
予算確保の見込みは?
《なかしま議員》
工期はH34年度で7年しかない。転流工進入路着工から最短で13年後、2029年に完了する。工期の変更は当然だ。
工事用道路は全区間が約10・8km、28年度末で5・7km、距離の53%だが、道路予算のどれだけを使ったのか。
残事業費は844億円で、13年で割れば1年に65億円となる。現在の予算は20億円で、来年度の概算要求でも22億3100万円である。予算確保の見込みはあるのか。
《ふるさと整備部長》
工事用道路関連予算では、H27年度末までに190億9千万円を支出済みで、残事業費は145億8千万円とされている。
利賀ダム建設事業の予算の増額確保など、引き続き国へ要望していきたい。
工事用道路の通行は?
《なかしま議員》
新潟市の地方整備局への要望の際、工事用道路の通行に配慮を求めた。正面か
ら確約はできなくても、「聞く耳持たず」ではなかった。本体工事の着工となっても、一般車両の通行ができるよう、粘り強く、機会あるごとに働きかけを。
《ふるさと整備部長》
道路が完成してもダム本体が完成するまでは通行できないことから、工事用道路の一般車両の通行についての配慮を市からも要望している。
緊急時や冬期間でも安全に通行できる道路の確保は、地域住民の願いであり、待ち続けた希望でもある。引き続き関係機関へ要望していきたい。
袴腰 安倍政権を支える日本最大の〝草の根右派組織〟「日本会議」と「日本会議国会議員懇談会」▼日本会議とその前身の右派組織はこの数十年間、「国民運動」を一貫して繰り広げ、執拗なほど反復し、彼らが目指す国家像の実現を試みてきた▼成果をあげたものに、元号法制化。建国記念日の祝日化。「愛国的」な歴史教科書の編纂、国旗国歌法の制定、皇室尊崇意識の涵養、「憲法改正の前哨戦」としての教育基本法改正▼執念や粘り強さの背後には新興宗教団体・生長の家に出自を持つゆえの「宗教心」。神社本庁を筆頭とする神社界などの手厚いバックアップ。時に近代民主主義の大原則を容易に逸脱し、踏み越え、踏みにじる▼天皇中心主義の賛美と国民主権の否定。祭政一致と政教分離の否定を主張する。